今回の延命措置メニュー
・MacOSを最新のsonomaにアップデートする
・Windows 11 を導入する & NVMe化
・Pixlas Mod & グラボをRX580からRX Vega 56に
(1)MacOSを最新のsonomaにアップデートする
もともと、macOS Catalina Patcherで10.15まではアップデートしていたのを、OpenCore Legacy Patcher を活用してSonoma 14.4までアップデート。ちょうどOCLPがSonomaに対応した最新版(1.4.3)が利用できて、単純に手順どおりに上書きインストールで、かなりすんなりとアップデート完了。
あと、アップデート後にメモ帳だけがクラッシュする事案が発生したけど、これはiCloudの同期をいったん解除して再同期すればOKでした。
なお、現在はOCLP 1.5.0 & sonoma 14.5で問題なく動いています(見た目はね)。
※Intel系にOCLPを導入する方法は、次の2つのサイトが詳しい。
あの角を曲がれば、かぼしー https://blog.kabocy.com/mac/
たいくんの部屋 https://www.taikun-room.com/
(2)Windows 11 を導入する
今回、Windows 11 のインストールが一番苦労したのだけど、肩透かしな結末に。
もともと環境としては、MacOSをNVMe化していて、Windows 10はSATA接続されたSSDにインストールしていました。それで、Windows 10の調子が今ひとつだったので、新規にSATA接続の 2.5inch SSDを購入+接続してクリーンインストールすることに。
…することにしたのですが、結論からいうと、MacOSの入ったドライブを接続したままだと、何をやってもうまくいかず。Windows 11は、Rufus(https://rufus.ie/ja/)を利用して、TPM 2.0要件回避版のインストール用USBを準備。 OpenCoreを導入済なので、EIF Boot Picker でインストール用USBを選んで、インストール先SSDをフォーマットして…フォーマットに失敗。あれ?そして、フォーマットが成功してもインストールが途中で止まる事態に。あれれ?
最終的には、ドライブ環境をインストール用USBとインストール先SSDだけにしたら、あっさりとインストール完了したのでした。全くもって初歩的な対処。なお、このときドライブ選択でMacのnativeなBoot Picker(Startup Manager)を画面表示させないといけないので、nVIDIA Geforce GT 120のご登場となるのでした。
(3)Windows 11 をNVMe化
無事Windows 11がインストールできたものの、PCIeカードでm.2 SSDを2枚挿しして、各々独立した起動ドライブにできる、比較的安価なアダプターカードがあると知り、入れたばかりのWindows11 を NVMe側に完コピー。
StarTech.com M.2 PCIe SSDアダプタカードPEX8M2E2を購入して装着。このカードで無事、起動できています。
(4)PCIe アダプタカードを差すスロットを変えてみる
さて、5,1化したMac Pro 2009からMac Pro 2012までの機種(cMP 5,1)とMacOS High Sierra 10.13以降の組み合わせなら、M.2 PCIe SSDアダプタカードを介したNVMe SSDを起動ディスクにできる!となったとき、巷で言われていたのが、PCIeスロット2(下から2番目)に差すとなぜか転送スピードが落ちる、という話。
相性(または「おま環」)問題なのではと思いつつも、私も実際にセットしてみて転送スピードが落ちたので、これまでスロット4に差していたのですが、環境がガラッと変わったし、スロット2に差してみることに。
CrystalDiskMark (win)、AmorphousDiskMark (Mac)で計測した結果がこちら。
まずは、スロット4に差した場合。
次に、スロット2に差した場合。
シーケンシャルアクセスに関しては、明らかに速度が違う。これはスロット2で運用だな!と思ったのですが、スリープから復帰したらシーケンシャルアクセスの速度がガタ落ちという事態に。
ええと、このドライブSATA IIでしたっけ?
そんなわけで、現状どおりスロット4運用とすることで決着。
(4)電源コードにPixlas Mod加工
最後にグラフィックまわり。グラボをRX580から上位機種に換装することに。といってもAVX2命令問題があって、OpenCore + Sonoma運用なら Radeon RX Vegaまでなので、Vega56 に換装することにしました。Vega64やVIIにしないのは、電源への負荷が大きい(2009の電源はいたわる必要がある)ので。
さて、Pixlas Mod 加工をさくっと。分解が(簡単とはいえ)面倒ではありますが、作業はそんなに難しくはないです。電源コードの導体直径に適合したエレクトロタップを電工ペンチなどの工具を使って正しく施工するのが大事。なお、エレクトロタップを取り付けるときに、下記の参考サイトのとおり、きれいに順番にならぶように取り付けたほうがいいです。私が施工した配置だと、最後に電源コードを収めるときにちょっと苦労します。
さて、エレクトロタップからグラボへの配線は、SilverStone PP11 を改造して、直径13mmのケーブル収納スリーブでくるんでおしまい。
※Pixlas Modに関しては以下のサイトが詳しい
THE HOUSE OF MOTH https://thehouseofmoth.com/mac-pro-pixlas-mod/
WRX.asia https://wrx.asia/?p=1969
(5)最後にグラフィックボードの話
Mac Pro 2009をWindowsマシンとして使うのなら、AMD Navi 10系やNavi 20系は電源問題さえクリアすれば使えます。実際、Radeon RX5600は使えるのは確認済。ところがMacOS側に問題があって、Ventura以降はGPUドライバーでAVX2.0を要求するようにコンパイルされているため、VenturaおよびSonomaと Mac Pro 3,1/5,1/6,1 の組み合わせではRadeon Navi GPUは使えないということらしい。
またMontereyではNavi GPUを使えるのだけど、Windows マシンまたはMac Pro 7,1 のBoot Camp環境(AVX2.0が実行できるWindows環境ということかな?)でバッチ処理が必要のようです。
ということで、とりあえずご機嫌さんで動いております。
最後に延命措置後のMacProのベンチでも載せておきます(Windowsだけですが)。
「まあまあってとこかな?」だそうです。15年前のマシンだし、上等でしょ?
まもなくWWDC2024が開催されますが、次期OSでIntel Macのサポートは続くのか、完全に切られるのか。あと5年くらいはこのマシンで遊びたいところです。
【追記】
グラボは結局こうなりました(๑´﹃`๑)
現時点でOCLP + Sonoma の組み合わせだと Radeon VII までなので。
MacOSのバージョンを下げるかWindows機として使うなら、Navi系もOKなんですけどね。
それより電源やマザーボードが逝ったりしないか!?